購入前に考えたい!持ち家と賃貸住宅、どちらがお得なの?
持ち家と賃貸住宅を比較したときに、最終的にどちらがお得になるか気になる方もいらっしゃるためはないでしょうか。本記事では、持ち家と賃貸を比較したうえで、どちらが得になりやすいか解説します。合わせて、賃貸に向いている人、持ち家に向いている人の特徴をまとめているため、ぜひ最後までご覧ください。
持ち家と賃貸住宅のコストとリスクを考える
持ち家と賃貸住宅を比べるうえで、まず考えておきたいことがコストです。コストには、入居するまでにかかる初期コストと、入居後にかかるランニングコストがあります。また、コストだけでなく、返済リスクまで考えて持ち家と賃貸を比較するようにしましょう。
初期コストで比べる
初期コストは、賃貸の方が安くなりやすいです。住宅金融支援機構によると、2021年度における持ち家を購入された方が支払った頭金の平均額は、約420万円です。持ち家の場合、他にも各種税金など現金での支払いが必要な費用が発生します。
一方賃貸には、敷金・礼金・仲介手数料などの初期コストが必要で、その目安は家賃の3ヶ月分といわれています。たとえば、家賃10万円の物件であれば、30万円が初期コストの目安です。以上から初期コストを抑えたい方は、賃貸の方がお得といえるでしょう。
ランニングコストで比べる
まず、ローンや家賃の支払い額で持ち家と賃貸を比較します。持ち家は住宅ローンが終わると支払いもなくなります。
一方で、賃貸の場合は一生賃料を支払わなくてはいけません。現在は、住宅ローン金利が低水準なので、ローン支払い額を家賃以下に抑えることも可能です。
以上から持ち家の方がお得になるといえるためはないでしょうか。
返済リスクで比べる
返済リスクとは、家賃や住宅ローンを返済できなくなるリスクを指します。賃貸は、何らかの事情で家賃が支払えなくなった場合、家賃の安いところに引っ越せば返済リスクを回避できるでしょう。しかし持ち家の場合、そうはいきません。
住宅ローンの返済額は、原則変えられないからです。仮に、住宅ローンの返済のために中古物件として売却したとしても、価値が減少することがほとんどです。以上から、返済リスクは持ち家の方が高く、万が一の時に対応しにくいといえるでしょう。
将来的なことを考えれば持ち家のほうがよい?
では、将来的にみたときに、持ち家か賃貸かどちらがよいのでしょうか。 前提条件によって、どちらがおすすめかは変わりますが、持ち家をおすすめします。理由は、持ち家にはさまざまな活用方法があるからです。たとえば、持ち家は老後に年金のみでは生活が心もとない場合、住居を担保に入れてローンを借り入れできます。
さらに、持ち家は売却できることも安心材料です。売却することで得たお金は、生活費に充てる、老後用の住まいに住み替える、老人ホームの入居費用にするなど、さまざまな活用方法があります。ただし、価値が残る家を建てるためには一定の知識がいるため、素人では判断が難しい一面もあります。
持ち家と賃貸住宅のどちらに向いているのか
持ち家と賃貸住宅は人によっても向き不向きがあります。どちらに向いているかは、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、判断するようにしましょう。以下では、持ち家と賃貸について、メリット・デメリットを紹介します。
持ち家のメリット
持ち家のメリットは、ライフスタイルに合わせて間取りが自由に変更できることです。また、賃貸よりファミリー向け物件が豊富に用意されており、設備や内装グレードが賃貸よりグレードアップします。加えて、住宅ローンが終われば月々の住居費の支払いがなくなるだけでなく、駐車場を設けていればわざわざ月極駐車場を契約する必要もありません。そして、ライフステージに合わせて住居を自由に変化でき、土地や家の選び方さえ間違わなければ、資産として残ることも大きなメリットといえるでしょう。
持ち家のデメリット
持ち家のデメリットとしては、容易に住み替えられないというのが第一にあります。また、メンテナンス費用にお金がかかりやすく、毎年税金を支払わなければいけない手間もあります。とくに住み替えしにくいところは、転勤がある方にとって大きなデメリットです。またメンテナンス費用は、建てる家の性能により変わるため、極力メンテナンス費用がかかりにくい家を選ぶようにしましょう。
賃貸住宅のメリット
まず賃貸住宅のメリットとして、住み替えや引っ越しがしやすいことにあります。初期コストを抑えられるほか、所得変化によって家賃も調整でき、持ち家と比べるとメンテナンス費用がかかりにくいのが特徴です。所得に合わせて住居を変えられ、ステージに合わせた臨機応変な対応ができます。
賃貸住宅のデメリット
賃貸住宅のデメリットは、一生涯家賃を支払わなくてはいけないことです。賃貸住宅は、いくら家賃を支払っても住宅が自分のものになるわけではありません。トータルコストで考えると、持ち家より費用がかかりやすいことが最大のデメリットといえるでしょう。また、老後に引っ越す際は賃貸契約を断られる可能性があるうえ、リフォームなどを自由におこなえない点もデメリットといえます。
まとめ
今回は、持ち家と賃貸住宅どちらが得になるのか解説しました。持ち家と賃貸を比較するうえでは、コストとリスクを考える必要があります。コストを考えると、初期コストは賃貸住宅、ランニングコストは持ち家が得になりやすいです。またトータルコストでは、持ち家の方が得になりやすい傾向にあります。最終的には、金銭面で得になるかだけではなく、返済リスクや暮らし方まで考えて、どちらが自分に合うか決めるとよいでしょう。